オンラインショールームとは、住宅設備・建材メーカーが自社製品をオンライン上で紹介・体験してもらうための展示の仕組みを指す言葉です。 「バーチャルショールーム」とほぼ同じ対象を指しますが、使われ方には違いがあります。この記事では、両者の違いと、自社の目的に合わせてどちらの考え方で企画すべきかを整理します。
「オンラインショールーム」と「バーチャルショールーム」は何が違うのか?
どちらも「実店舗に行かなくても製品を確認できる展示」を指す言葉として使われますが、ニュアンスには差があります。
| 観点 | オンラインショールーム | バーチャルショールーム |
|---|---|---|
| 語のニュアンス | 「オンラインで見られるショールーム」という機能の説明 | 「3D・VR技術で再現された空間」という技術の説明 |
| 想定される中身 | 製品カタログ・動画・カタログPDF・簡易3Dビューアなど幅広い | 3Dスキャンによる空間再現、ウォークスルー体験が中心 |
| 主に使う主体 | 住宅設備・建材メーカー(自社製品の紹介ページ) | 工務店・施工会社(物件・空間そのものの紹介) |
| 技術的な前提 | 必須ではない(動画・静止画だけでも成立) | 3Dキャプチャ技術が前提 |
つまり「オンラインショールーム」は何を提供するか(機能)を指す言葉で、「バーチャルショールーム」はどう作るか(技術)を指す言葉に近いということです。同じ取り組みでも、製品紹介の文脈では「オンラインショールーム」、空間体験の文脈では「バーチャルショールーム」と呼ばれる傾向があります。
なぜ「オンラインショールーム」という言葉が使われ始めているのか?
住宅設備・建材業界では、大手メーカー各社がすでに自社サイト上に製品紹介ページを持ち、検索する側も「LIXIL オンラインショールーム」「TOTO オンラインショールーム」のように、メーカー名と組み合わせて探す動きが一定数見られます。これは、購買検討者が来店前に製品を比較・確認したいというニーズが、来店を前提としない探し方に置き換わりつつあることの表れです。
一方で「バーチャルショールーム」という言葉自体は、検索する側の関心としてはやや落ち着いてきています。3D・VRという技術用語よりも、「オンラインで見られる」という機能そのものを指す言い方のほうが、今の検索行動に合っている、と読むのが自然です。
大切なのは、どちらの言葉を使うかではなく、来店前の顧客に何を体験してもらいたいかです。
自社に必要なのはどちらの考え方か? 選ぶ基準
企画段階で迷ったら、次の2点で整理すると判断しやすくなります。
1. ゴールは「製品を知ってもらう」か、「空間を体験してもらう」か
製品ラインナップの比較・カタログ的な情報提供が目的なら、動画・静止画・簡易ビューアを組み合わせた「オンラインショールーム」的な構成で十分に成立します。一方、実際のショールームの空間そのものを歩き回るような体験を提供したいなら、3Dスキャンを使う「バーチャルショールーム」の考え方が必要です。
2. 更新頻度はどれくらいか
新製品の入れ替えが頻繁にある場合、動画・静止画ベースのオンラインショールームのほうが更新しやすい場合があります。空間そのものを再現する3D方式は、レイアウトを変更するたびに撮り直しが必要になる点も踏まえて検討してください。
費用の考え方をあわせて知りたい方は、バーチャルショールーム制作の費用相場で規模別の費用構造を解説しています。また、実際に空間の見せ方をどう使い分けているかは、工務店のバーチャルショールーム活用でも異なる立場からの実例を紹介しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. オンラインショールームとバーチャルショールームは、結局同じものですか?
A. 指している対象は重なりますが、前者は「機能」、後者は「技術」に寄った言葉です。厳密な使い分けのルールがあるわけではなく、業界・企業によって呼び方が異なります。
Q2. 建材メーカーがオンラインショールームを作る目的は何ですか?
A. 来店前の顧客に製品を知ってもらい、比較検討の初期段階で候補に入れてもらうことが主な目的です。物理的なショールームの営業時間・立地の制約を受けずに情報提供できる点も理由の一つです。
Q3. 3D技術を使わなくてもオンラインショールームは作れますか?
A. 作れます。製品動画やカタログPDF、簡易的な360度写真だけでも「オンラインショールーム」として機能します。空間体験そのものを重視する場合にのみ、3Dスキャン技術が必要になります。
Q4. どちらの言葉で情報発信すべきですか?
A. 自社が提供する中身に合わせて選ぶのが基本です。製品紹介が中心なら「オンラインショールーム」、空間体験が中心なら「バーチャルショールーム」のほうが、読者の期待とのズレが小さくなります。
Q5. 導入を検討する際、最初に何を整理すべきですか?
A. 「製品を知ってもらいたいのか」「空間を体験してもらいたいのか」というゴールの整理が最初の一歩です。ゴールが決まれば、必要な技術・更新体制・費用感も自然と絞り込めます。
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